UWB(Ultra-Wide Band)は、超広帯域を意味し、高精度な位置測位を可能とする無線通信技術です。UWBは、3.1 GHzから10.6 GHzの広い周波数帯域を利用し、帯域幅は7,500 MHzにも及びます。これは従来の無線通信方式やWi-Fiと比べて非常に広い帯域です。UWBは以下の特徴を持っています。
1.高精度の測距・位置測位
UWBは短時間幅のパルス信号を用いて通信し、測距や位置測位に対して高い分解能を持ちます。
2.高いセキュリティ性
低出力で通信するため、他の通信への干渉が少なく人体への非侵襲性に優れた高いセキュリティを実現します。
3.低消費電力
UWBは低出力で通信するため、電力効率が良く、バッテリー寿命を延ばすことができます。
また、UWBは他の通信方式よりも低干渉であり、通信自体が第三者に知られにくく非侵襲性にも優れています。さらに、FCC(米国連邦通信委員会)が定めた電波ノイズレベル規制値を下回る低出力で通信するため、家庭用電子機器の雑音レベルの約500分の1以下で通信できます。
国内電波法にて2021年に屋外での利用が許可され、特にここ数年でUWBはスマートフォンや自動車のスマートキーなどの民生機器から産業向けの応用まで幅広い分野で普及が進んでおり、今後さらにドローンやロボットへの搭載など急速な発展が期待されています。